High Tech & Low Life

アイダカズキの(主に小説用)ブログです

「友人」との対話

(過去にmixiで公開していた短編であり、『未真名市素描』のプロトタイプに当たります。多少の誤字修正以外は当時のままにしてあります。ブログ公開記念としてご笑覧ください)

 わたしがトラルファマドール星人から学んだもっとも重要なことは、人が死ぬとき、その人は死んだように見えるにすぎない、ということである。過去では、その人はまだ生きているのだから、葬儀の場で泣くのは愚かしいことだ。あらゆる瞬間は、過去、現在、未来を問わず、常に存在してきたのだし、常に存在しつづけるのである。たとえばトラルファマドール星人は、ちょうどわれわれがロッキー山脈をながめると同じように、あらゆる異なる瞬間を一望のうちにおさめることができる。彼らにとっては、あらゆる瞬間が不滅であり、彼らはそのひとつひとつを興味のおもむくままにとりだし、ながめることができるのである。一瞬一瞬は数珠のように画一的につながったもので、いったん過ぎ去った時間は二度ともどってこないという、われわれ地球人の現実認識は錯覚にすぎない。

 トラルファマドール星人は死体を見て、こう考えるだけである。死んだものは、この特定の瞬間には好ましからぬ状態にあるが、ほかの多くの瞬間には、良好な状態にあるのだ。いまでは、わたし自身、だれかが死んだという話を聞くと、ただ肩をすくめ、トラルファマドール星人が死人についていう言葉をつぶやくだけである。彼らはこういう、"そういうものだ"。
 ―――カート・ヴォネガット・ジュニアスローターハウス5

 未真名、と書いてミマナと呼ぶ。相良龍一が生まれて育ち、そして今住んでいる市の名だ。元は『書紀』に登場した古の神々が住まう土地の名らしい。 その由来を知った時、龍一はなんとなく不愉快になったことを覚えている。日本神話が不愉快ということではない。ファンタジーとして楽しむべき日本神話の地名を、現実の市につける行為自体が、どうにも下品に思えたのだ。

 もっともそれほど目くじらを立てる必要はないのかも知れない。命名した者の意図がどこにあるのかはともかく、現在の未真名市はあらゆる意味で理想とはほど遠い場所と成り果てたからだ。

 うまい話があるんだ、ある日ふらりと龍一の住居を訪ねてきた「友人」はそう言った。福建マフィアの地下銀行を襲おうぜ。上手くいったらお前にも分け前をやるよ。
 彼に何を期待していたわけでもないが、こんな「うまい話」に乗ってくる奴がいたらお目にかかりたいものだ、と龍一は思った。学生時代にほんの半年同じ教室で 学んだというだけで、数年の間全く音信不通、しかも外回りでへとへとになって帰ってきて少し仮眠でも取ろうと決めたところへ何の前触れもなくふらりと入ってきた自称「友人」に聞かされる話としてこれ以上胡散臭いものはない。
 やばい話だってのはわかるよ、うん、と「友人」は龍一の顔色を察する様子 もなく話し始めた。そうだよな、少しでもおつむの働く奴ならびびって当然だよな。でも俺だって考えたんだ――当てれば儲けはでかいし、何よりブツがブツだ。奴ら泣き寝入りするしかないんだぜ、まさか警察に駆け込むわけにもいかないんだからな。
 間に合ってるよ、と一言言えばそれで済んでいたのかも知れない。腹を立てた「友人」が捨て台詞を残して龍一の住居を後にしたところで、別に痛くも痒くもない。
 だが龍一は口ごもってしまった。あの頃は龍一自身も、そして彼の周囲も尋常な状態ではなかったおかげで、級友たちへの連絡もろくにせずに高校を去ることになってしまった。どうしようもなかったとは思うが、少々気がとがめたのも事実だった。
 もしかして、俺が連絡をよこさなかったの、怒ってるのかよ。
 龍一の沈黙を誤解した「友人」の声がやや上ずった。俺だって心配してたんだよ、お前が高校を中退してからもずっと。でも俺の方でもいろいろあったし、ここにお前が住んでるってわかるまでにもいろいろあってさ…。
 別にお前に心配してもらうほどのことじゃない。龍一は静かに言ったが、「友人」はその口調に龍一が激怒していると完全に誤解したらしい。
 悪かった。俺が悪かった。「友人」の声はほとんど金切り声だった。お前がそんなに苦しんでいるなんて思わなかったんだ。許してくれ。
 悪い奴じゃなかった。龍一はややうんざりしながら思い起こした。ただ少しばかり鈍感で、少しばかり要領が悪い奴だったというだけで。
 しかし、俺が過去の記憶に苦しんでいるだって?

 確かに愉快な思い出とは言えない。何かの拍子に、ふと、胸の奥で何かが蠢く気配はある――だがそれは今のところ、龍一が毎日起きて歩いて食べて飲んで排泄して寝る、何の邪魔にもなっていないし、第一、目の前で地べたに頭をこすりつけんばかりにしている自称「友人」にそれをどうにかできるとも思えない。どう にかしてもらおうとも思わない。
 悪かった。でも、許してくれるよな。
 そう言って顔を上げた「友人」の口元に浮かんだ媚びるような笑みは、とうの昔に盛りを過ぎた娼婦の笑みに似ていた。だから、ほら、うまい話を持ってきてやったじゃないか。
 本来ならこんな話を聞けるような心境ではないのだ。つい先ほど、抗争寸前にまで高ぶっていた漢人とウィグル人の仲を取り持ってやったばかりで(本当に命が けだった。最悪の場合、双方から袋叩きにされかねなかったのだ)できることなら飯も食わずにそのままぶっ倒れて正体もなく眠りたいくらいだった。
 しかしもう遅い。いくら胡散臭くともここまで聞いたからには話を聞かないかぎり帰ってくれないだろうし、追い返すタイミングはとうに逃している。自分の甘さを呪ったところで後の祭りだった。
 そもそも地下銀行がどうのなんて話、どこで聞いたんだ。
 龍一が食いついた、と思った「友人」の顔は輝かんばかりだった。ダチの姉貴が中国人の経営する店でホステスやっててな、と我が事のように得意げに言う。そこにマフィアどもの「会計係」がやってきて、酒飲むついでに自慢げに語ったんだと。
 その姉ちゃんが逆にこっちの情報を漏らす、ってこともあるんじゃないのか。
 疑うのかよ、と「友人」はさも心外そうに言った。そいつの親父もお袋も純血の日本人だぜ? 中国人どもと俺たちとどちらに味方するのが得か、なんてわかりきってるだろうが。
 お前は単なる人種差別主義者だよ、と指摘してやるのは簡単だが、そう言ったところで相手が怒り狂うだけで何の解決にもならないと思ったので他の実利的な質問をすることにした。
 得物は。

 拳銃が3挺あるぜ、安物のトカレフだけどな。サブマシンガンも2挺。あと、ネットから製造方法をダウンロードして作ったパイプ爆弾がある。車一台分ぐらいは木っ端微塵にできるぜ。大したもんだろ。
 確かに大したものだ、と思う。襲う先がマフィアの地下銀行でなければ。
 人数は。
 俺を入れて5人。分け前を考えれば充分だろ。あ、もちろんお前が加わる分にはどうってことないぜ。
 軍隊経験者はいるのか。
 痛いところを突かれたらしく、「友人」は口ごもった。いないよ。でも、射撃訓練は一通りこなしたんだぜ、自衛官上がりのインストラクターを呼んでさ。思いっきりふんだくられたけどな。
 つまりは天下御免の烏合の衆というわけだ、そう思うと早くも続きを聞く気が失せてきた。 そんな奴らを集めて何ができるというのか。路地裏に気の弱そうな奴を連れ込んで金を巻き上げるだの、路地裏に若い女性を連れ込んで手籠めにするだの、その 手の下劣な犯罪の方がまだお似合いな連中に思えた。間違っても「マフィア」の「地下銀行」を襲うなどという芸当ができるとは思えない。
 逃走ルートは決めてあるんだろうな。
 車はもう用意してある。安全運転で目的地に横づけ、銃を構えて突入。「金はどこだ」。後は札束を詰めるだけ詰め込んで、一滴も血を流すことなく逃走。あとは近くの朝鮮系マフィアの縄張りに紛れ込んじまえばいい。そうなれば奴らがどれだけ歯ぎしりしたって無駄さ。
 じゃあ目的地へ向かう途中に誰かをひき逃げ、金庫はからっぽ、死体の山を築き上げて逃走、逃げる途中で渋滞に巻き込まれる可能性もあるんだな。
 俺のダチにケチをつけるんじゃねぇよ、と「友人」の声が一オクターブ跳ね上がった。みんな憂国の士ぞろいなんだぜ、そんなドジ踏むもんかよ。
 憂国の士?
「友人」はしまったと思ったらしいが、その言葉を引っ込める気はなさそうだった。ガイジンどもに牛耳られるこの国の将来を真に憂える人たちがいるのさ。この話にもいろいろと便宜を図ってもらったし、多少のことならもみ消してくれるって約束も取り付けた。もちろん、払うもん払うのが前提でな。
 ――もしかして、この話は「上納金」のためなのか?
 わかってるじゃないか。
 それで、なあ、お前の取り分は、その「上納金」を差っ引くといくらになるんだ。
 意外な質問だったらしい。「友人」はいぶかしげな顔をした。
 お前の取り分はちゃんと用意するって言っただろ。友達なんだからな。
 俺の、じゃない。お前の、だ。
 必要ねえよ。ただでだってやりたいくらいさ。俺は祖国解放のために戦う兵士のひとりになれれば、それで十分なのさ。
 こいつは学校へ行かなかった方がまだまともな人生を送れたんじゃないか、と龍一はしみじみ思った――もっともこの国の教育機関が友愛と協調の大切さを謳いながら、実際には弱者への軽侮と共同体への盲信を教える場所でしかない、と知っている身としては今さら驚くことでもなかったが。
 だったらこの話はおしまいだ。俺は乗れない。
 何でだよ。「友人」の声は今度こそ本当の金切り声になった。これはガイジンどもから祖国を解放するための前哨戦なんだぜ。中国人から、朝鮮人から、ロシア人 から、黒人とユダヤ人とアラブ人から、イェメン人とウィグル人とチェチェン人から(このあたりで彼が知っている民族名を並べているだけとわかったが、龍一は黙っていた)。統一朝鮮だって、いつ海を越えて攻めてくるかわからないんだ(中国との小競り合いと旧北朝鮮ゲリラの鎮圧で手一杯のあの国にそんな余裕あるかよ、と突っ込みたくなったが、やはり龍一は黙っていた)。お前にだって金は入るんだ。何が不満なんだ?
 お前は誰かのためには金を稼げて、自分のためには稼げないのか。
「友人」がぐっと詰まった隙に、龍一はとどめを刺した。
 聞かなかったことにしてやるから、今日はこのまま帰れ。そのダチ連中と一緒に、手持ちの金全部使って、うまいものでもたらふく食って、余った金でおねえちゃんのおっぱいでも揉め。それからバカ話しながらへべれけになるまで飲んで、一晩寝て忘れろ。
 それくらいで俺たちが忘れると思うのかよ。
 お前らの祖国解放の戦いとやらが、おねえちゃんのおっぱい以上の価値があるとは思えないね。お前の言う「この国の将来を真に憂える人たち」だって、おっぱい揉んでる方がきっと楽しいさ。
 ―― もし龍一が明日も知れないほど食い詰めていたら、「友人」の話に一も二もなく飛びついたかも知れない。よくぞ俺を選んでくれた、と感謝したかも知れない。だが幸運にも、本当に幸運にも、今の龍一はそこまで切羽詰ってはいなかった。悠々自適とは言いがたい、薄汚れた、自慢のできない仕事だが、食うに困らないぐらいの収入はある。この「友人」の数倍は頼りになりそうな知人もいる。たまにではあるが、仕事の合間を縫って父親も訪ねてくる。さほど親しくもなかった 「友人」の、とても成功するとは思えない、成功したところで何か意味があるとも思えない話に乗って、その全てを台無しにするのか。
 考えるまでもない。
 龍一は急に徒労感を覚えた。やはり間に合ってるよ、と一言言えばよかったと思った。そうすればこの「友人」に、好きではなかったが嫌いでもなかった男に、ここまで冷酷な評価を下す必要もなかったのだ。
 これ以上説明する必要はないよ。俺は乗らない。
 見損なったぜ、そう呟く「友人」の声はひずんでいた。もう少しは利口な奴だと思っていたのにな。
 お前やお前のお友達よりは、福建マフィアの方がお利口だよ。大体、敵を舐めて勝てると思っている奴と手を組みたいとは思わないね。
「友人」は本当に、本当に心の底から悲しそうな顔をした――もしかするとその瞬間まで、龍一がこの話を断るとは欠片も思っていなかったのかも知れない。そう思うと胸の奥がうずかなくもなかったが、もちろん龍一に自分の言葉を引っ込める気はなかった。
 売国奴。中国人の肩なんか持ちやがって。お前には愛国心がないのかよ。
 生憎、燃えないゴミの日に出しちまってね。
「友人」は黙って肩を震わせていたが、やがて踵を返して言った。お前なんか友達じゃない。
 龍一は悲しくなった。「友人」の言葉にではない。そう言えば龍一が傷つくと思い込んでいる彼の浅ましさにだ。
 後には龍一ひとりが残された。あまり人に見られたくない顔をしていたに違いない。
 認めるよ――龍一は心の中で呟いた。再会したばかりの、嫌いではないが好きでもなかった相手のために何の見返りもなく命を投げ打つのが「友達」なら、確かに俺はそうじゃない。
 少し寝た後で夕食の支度をするか、と思った。結局「友人」の訪問は、彼の生活に波風一つ立てなかった。


 その後のことは、全て付け足しに過ぎない。
 結論から言えば、「友人」が熱い魂のいまいち信用のおけない仲間とともに意気揚々と車に乗り込んだ時、襲撃される側の福建マフィアは彼らの情報をほぼ完全に把握していた。情報を漏らしたのは、龍一の読み通り地下銀行の情報をもたらした例の日本人ホステスだった。儲けは弟と折半だと皮算用していた彼女は、やがて弟が自分を除け者にして襲撃計画を進めていることに不満を抱き、弟がとても信用に値しない悪たれ小僧どもを計画に引き入れようとしていることに腹を立 て、そして事が露見した時の自分の運命に思い至って震え上がった。怒り狂った福建マフィアに地の果てまで追いかけられて八つ裂きにされることを考えれば、 成功して六等分だか七等分だかされた端金が手に入ったところで、とても割に合わない。彼女が弟を売るまでに時間はそうかからなかった。
 つまり、この計画に自分たちの全てを賭けた時点で、彼らの命運はすでに尽きていたことになる。
 地下銀行、という呼び名から想像していたイメージとは比較にならない小綺麗なビルにとまどいながら(地下と言っても地下にあるわけではない――つまり彼らはろくに下見もしていなかったことになる)「友人」とその仲間は天井に向けて銃を乱射しながら突入した。
 歯並びの綺麗な受付の女性と、たまたまその場に居合わせた不幸なビジネスマンと、パートの清掃員を死ぬほど脅えさせはしたものの、彼らの戦果はそれだけだった。
 定年間近の支店長をさんざん脅しつけ、文字通り尻を蹴上げて大金庫のドアを開けさせたが、もちろん大金庫の中は空だった。
 金はどこだ、とわめいている間に事態はさらに悪化した。ビル内にサイレンが大音量で鳴り響き、大金庫に通ずる通路全てが封鎖された。支店長を人質に取ればあるいは破滅の到来を少しは遅らせられたかも知れないが、彼はセキュリティを作動させると同時に姿を消していた。伊達に地下銀行の支店長をやってはいなかったらしい。
 慌てふためく彼らの前に現れたのは、日本の警察ではなく、ビルと契約しているロシア系警備会社から派遣された重武装の保安要員たちだった。いずれも幾度目か誰もが忘れてしまったロシア・チェチェン間の紛争を経験し、より高給を求めて軍を退役した特殊部隊出身者たちで構成され、ユーロ製の軍事ハードウェアに身を包み、カービン銃と散弾銃で武装し、しかもExtra Territoriality――日本政府からの「企業私有地における免責特権」というお墨付きまで持っていた。要するに「お宅の敷地で悪さをする奴らは我が国の国民どころか人間ですらありません。煮るなと焼くなと好きにしてください」というものだ。そして彼らには雇用主のビルに土足で踏み込んできた不埒なガキどもに遠慮する必要など一切、なかった。
 4度連続して強烈な音と閃光を放つ大型閃光手榴弾の炸裂で、全員が視覚と聴覚を奪われた。反撃どころか、身をかばう余裕さえ与えられなかった。続く斉射で彼らはずたずたに引き裂かれ、薙ぎ倒された。かろうじて息のあった者にも、ロシア人たちは拳銃で丹念にとどめを刺して回った。
 日本人の清掃スタッフにより、死体は布袋に詰められ、床は血の跡すら残さず清められ、いずこへともなく運び去られた。事件に巻き込まれた人々は近くの病院へ移送され、ショックが大きかった人々のカウンセラー料は市が負担した。


 事件の顛末を、龍一はタイ人の情報屋から聞いた。同じ日本人の君に言うのもなんだけどね、お粗末な事件だったよ。
 俺に遠慮する必要はないぜ、と龍一は答えた。確かに、お粗末ではあったよ。
 通話を切ってから、龍一は傍らの文庫を手に取った。ちょうど夕食を終えて、カート・ヴォネガット・ジュニアの『スローターハウス5』を読んでいたところだった。
 2、3ページほどめくったが、不意に嫌になって、そのまま放り出した。

   わたしがトラルファマドール星人から学んだもっとも重要なことは、人が死ぬとき、その人は死んだように見えるにすぎない、ということである。過去では、 その人はまだ生きているのだから、葬儀の場で泣くのは愚かしいことだ。あらゆる瞬間は、過去、現在、未来を問わず、常に存在してきたのだし、常に存在しつづけるのである。たとえばトラルファマドール星人は、ちょうどわれわれがロッキー山脈をながめると同じように、あらゆる異なる瞬間を一望のうちにおさめる ことができる。彼らにとっては、あらゆる瞬間が不滅であり、彼らはそのひとつひとつを興味のおもむくままにとりだし、ながめることができるのである。一瞬 一瞬は数珠のように画一的につながったもので、いったん過ぎ去った時間は二度ともどってこないという、われわれ地球人の現実認識は錯覚にすぎない。
  トラルファマドール星人は死体を見て、こう考えるだけである。死んだものは、この特定の瞬間には好ましからぬ状態にあるが、ほかの多くの瞬間には、良好な 状態にあるのだ。いまでは、わたし自身、だれかが死んだという話を聞くと、ただ肩をすくめ、トラルファマドール星人が死人についていう言葉をつぶやくだけである。彼らはこういう、"そういうものだ"。